得票数:0/711
[元記事]
([41] フランス昔話へのレス)
八「へぇ、そうだったんですかあ。じゃあ、ご隠居さん、フランスパンはなんでフランスパンって云うんです?」
隠「今でこそフランスパンと言ってるが、昔は皮の固いパンと言ったな。」
八「そのまんまじゃないですか。」
隠「そのまんまで何が悪い。宮城県の知事だっていまやそのまんまだぞ。」
八「わかりましたよ。じゃあ、一体全体なんで、『皮の固いパン』が『フランスパン』になったんです?」
隠「皮の固いパンが、フランスパンになるまでについては、ある悲しい物語があった。」
八「急に調子が変わりましたね。」
隠「今でこそフランスパンは各家庭で食べられているが、昔は時間のないフランスの怪盗が食べていたものだ。ある怪盗がいた。その名をフランスという。」
八「なんかひねりのない名前ですね」
隠「うるさい。兎に角そう言う名前だったんだ。フランスはそれはそれは腕の良い怪盗だったんだが、それまでの権威だったルパンを否定し、怪盗だって人を殺したっていいじゃない、と『生かさず許さず殺しましょう』がモットーだった。」
八「なんだか物騒ですね」
隠「だろう。そんなもんだから、世界中の人から憎まれた。ある日、耐えかねたフランス暗黒街のボスが、フランス暗殺命令を出した。」
隠「そうとは知らないフランス、ある日、大きな屋敷に忍び込んだ。ところがこれが、ボスのしくんだ罠だった。フランスの姿を認めるなり、撃てーの怒号が飛んだ。」
八「絶体絶命ですね」
隠「その怒号を合図に、手下どもは、これでもかというばかりに全身の力を込めてピストルを撃った。」
八「ピストルを撃つのに全身の力を使うんですか」
隠「物の例えだよ。……手下どもが引き金を引くと、ピストルの口から、パーンと弾が出て来てフランスに当たる。またフランスに、次の弾がパーンと当たる。フランスに向かって、パーン。フランスにパーン。フランスパーン、フランスパーン、フランスパンとなった。」
八「とうとうフランスパンになりましたね。……あれ?でもなんでフランスパンが食べ物の名前になったんです?」
隠「……それぐらい、自分で考えなさい」
八「そうはいきませんよ。なんで食べ物の名前になったんです?」
隠「……よーく考えたら、フランスの正体がパンだった。」
傍見頼路さんの [41] フランス昔話 を読んで、じゃあフランスパンで何かできないかなと考えていたら何かできました。
まだ [20] 大嘘 しか書いていなかったので(しかも安易なパロディーだし)、何かきちんとした長いのを書きたいなと思っていたところでした。
内容的には、落語の『やかん』と『千早ぶる』へのパロディーになっています。両方とも知ったかの御隠居さんが出てくる咄ですね。
まあそんなもんで、レスとは云えど傍見頼路さんのとは全く別ものに成ってしまいました。まあ、落語は日本の昔話と云えない事も無いかもしれませんが……。云えないか。
最初はフランスっていう怪盗がいて、「フランスたん」ってよばれてたのが訛って「フランスパン」になったというのを思いついたんですが、何か余りにも下らない気がしたので今の体裁にしました。
とはいっても、今の体裁も元ネタを知らなければあんまり笑えないという……(それ以前に僕には人を笑わせるスキルがまだまだ足りないというだけかも知れませんが……)
個人的には最後に苦し紛れに書いた [117] 現代フランス語講座よりは受けるかなとおもったんですが、一票差でまけました([171]一票、[42]零票)。自分の作品を読み違えるようじゃ、まだまだ修行が足りてませんね……